メガバンク傘下のキャッシング業態

04年から05年にかけて、ノンバンク大手各社はメガバンクと資本業務提携を結びました。しかし、貸金業表でキャッシング収益が頭打ちになり、さらに毎月数十億円から100億円規模の過払い金請求が押し寄せ、極度の業績悪化に陥っています。

かつてメガバンクのトップが「消費者金融の与信能力は素晴らしい。グループ内の個人ローン審査はすべて消費者金融にやってもらいたいという考えているほどだ」と賞賛しました。

しかし、過払い金請求が膨大な額に上り、消費者金融会社の株価は急落したのです。ついに大手のキャッシングローン武富士が経営破綻したことにより、グループにおけるノンバンク戦略は見直しを迫られています。三菱UFJフィナンシャルグループは07年に傘下のカード・信販三社をガチンと押させて、三菱UFJニコスを誕生させましたが、11年2月に1000億の金融支援を実施、三井住とのFGは同じく三社統合併させたセディナを11年5月、完全子会社にしてセディナは上場廃止になります。

いずれも過払い金請求圧力が大きな要因にあります。破綻した武富士は11年2月には過払い金請求の総額を集計中で、「これが明らかになると傘下のノンバンクにおける将来時点でのキャッシングなりの過払い金総額が予測できる」ため、さらなる経営改善策をうちだすものと思われます。


消費者金融はいま、賃金業法のもとで厳しい経営環境に有りますが、それでもキャッシング=小口融資専門企業であり、ショッピングも購買履歴が把握できるため、個人情報が蓄積できる点で、銀行にとっては貴重なビジネスです。メガバンクにとっては、広い意味でのクレジット事業で収益を上げたい狙いがあります。

そのためには、信販、クレジットカード、消費者金融に共通している基幹業務システムの共同化などで経費負担を減らし、グルウーぷないでの稼ぎガシラになってほしいと願っているのです。ただ、これらの三業種は事業部門が重複しています。キャッシングはその最たる分野です。そのため個人ローンに強い消費者金融会社にキャッシング部門を集約するでしょう。

しかし、ノンバンクサイドもメガバンクの傘下に入ったとはいえ、経営の独立性は保ちたいと考えています。グループ内にいれば、資金到達の面では有利です。しかし、この部分を抑えられると、経営の独立性は揺らぎます。「カネも出せば口も出す」ことになるのです。メガバンクから離れるノンバンクも出てくる可能性があります。これまでの資本・業務提携の関係が未来永劫続く保証はどこにもないのです。これから数年間は、両者の関係が刻々と変化するのは間違いありません。

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